No2. ベンチャービジネスの現状と課題
経営コンサルタントとしての視点から
藤 島 公 平 98. 9. 3
1.現状認識 戦後の過去の不況と違う局面
@今回の不況の特徴は、大企業も不況の波をもろにかぶっている点。日本独特といわれる二重構造(大企業層が中小企業層を生産調整のクッションとして使う構造)でも、調整できない程の深刻さがある。従って小さいところからとか、弱いところからという過去のパターンでは測れない現象である。
A大企業の不況は、主にバブル期の幻想経営が原因ともいえる。
Bアジア通貨危機や金融ビックバーンなど外的要因、外的圧力も大きな影響を与えている。というよりもそれに絶えられない既存システム脆さが露呈したこと。
C政策的失敗が追い討ちをかけた。消費税率引上などのタイミングと不況局面が合致した。
D日本の国際競争力はそもそも、80年代をピークに最近はかなり低くなっていたこと。現在は過去の蓄積を使って活動している状態でもあること。
E例えば、米国や台湾はベンチャー企業が、日本は大企業、韓国は財閥系が通信産業の中心となっている点をみても、これが各国の経済力の違いとなって現れていること。
F現在、日本の産業構造は二極化が進んでいる。業績が行き詰まっているのが金融やゼネコンなど規制に守られてきた業種と、もともと自社の技術力など背景に世界を相手にしてきた企業(ソニーや本田技研工業など)は時代の変化への対応が早いため落ち込みが少ないこと。
などとして現れている。
2.同時不況(恐慌)下でも底力のある企業が生き残るのは鉄則
・カネはなくとも人、物、情報を集めきれたものが生き残る。焼け跡経済的発想が必要。ベンチャーにとってはチャンス。
・自分だけが困っているのではない。コスト管理・財務管理能力が試される。
・自社の経営資源の見直しと、素早い改善の実施が勝敗を分ける。
・既存の企業は新規技術・新規市場を模索する時期である。様々な分野、成長分野、衰退分野、必要分野(景気や時代の趨勢に係わり無く必要な分野)、新規分野などと自社資源とのマトリックス分析が必要となっている。
・不況の後の登りを予測した発想が大切
大企業は研究開発費を節約してきたつけをベンチャー企業の奪い合いで補おうとしている。
これはベンチャー企業の地位の相対的向上につながるが、一方でベンチャー企業の使い捨ても考えられる。
3.VBとは何か
@.新しいもの新しい分野に挑戦する事業。
A.資金調達を主に銀行融資に頼るのではなく株式市場から資金調達をめざす新事業。
B.既存業種を新たな装いでの起業(現在の不景気の中でも果敢に起業しているという意味でベンチャーといえる)。
本来は@とAを指していわれていたが、最近ではBまで含まれてVB=起業となっていわれていることが多い。
VBは成長性と引換にリスクも大きいのも特徴である。またVB企業を審査する基準は確率していないのが実情である。
資金提供側も、これまでの担保至上主義は通用しない世界であることで、躊躇があるが、そこをクリアーできなければベンチャー企業の育つ環境はできてこない。
4.VCについて 略
5. VBの状況
◎日本での状況
現在は、第三次ベンチャーブームの終期といわれている。
中小企業創造的事業促進法が95年に施行されたのを前後して官民挙げて投融資制度を拡充してきた。
◎日本のVB環境の特徴
・日本のVCは、これまで公開間近の企業への資金提供で値上がり益を得るスタイルだった。しかし、現在はバブル期に設立した基金の償還の時期に当たりにより収益率は悪化している。VCも以前の様な受け身型ではなく、育成型に変りつつあるが順調とはいえない。
・英国は大企業の合理化支援型であり、米国は新規産業の育成型であるが、しかし日本のVCはどちらともいえず未だ成熟していない現状といえる。
6.VBブームの要因
VBブームが起きた要因についてまとめてみると、
1.大企業を中心に研究開発部門、非効率部門の分離・切り捨現象の影響によって、既存企業の実験・研究の肩代わり的役割の必要性から起こった。
2.一,二,三次を問わず産業全体で人員の放出が続き、何らかの起業をせまられる状況となったこと。
3.大企業のリストラによって知的人材が大量に放出され、自ら身につけた知識、技術を活かした起業意欲を刺激したこと。
4.求人の減少で開業意欲の増加 個人的には雇用に変わる選択肢の一つとなっていること。
5.国・地方自治体のVB支援施策 いささかムード的色彩もあるが一応ブームのあおりの効果となっていること。
6.国家的観点では、雇用創出の必要性と21世紀に残る技術基盤の整備という課題が求められており、国もVB支援を盛んに言い出したこと。
7.環境問題やマルチメディアなど小企業でも関われる課題が現代的問題となってきたこと。
7.VB設立目的
VB=起業の見方から、その目的も多岐にわたりだした。
1.株式の店頭公開を最低でもめざす目的のもの
2.一企業家として社会的貢献をめざすもの
3.普通の企業として起業することをめざすもの
※普通の企業の開業とどう区別するのか
現在のような不景気の中で起業するのはVBと同じ扱いをすべきである。しかも若い層を中心に開業意欲の増大が必要な時期である。
※従来の二重構造的意味での中小企業とどう違うのか
従来は大企業の部品調達、製品配送など重層的構造の一部を構成していたが、現在の傾向は、自ら素材・部品の調達から製品の販売ルートの確立をするなど自立企業が増えている。
8.VBの基本区分
ベンチャー企業の起業状況をみると大体次の区分になっている。
1.技術系
・新規技術・理論の発明発見
ただし発明家的一発家では限界・すぐに後追い企業にやられる
・既存技術の応用・発想の転換 異業種の連携
2.サービス系
・既存サービスの応用
・新たな環境の変化に対応した新規のサービス
9.アウトソーシングについて
ソースを外部に求めるという意味ではアウトもインもないが、ソースへの関与の仕方・強弱でわけると2種類に区別される。
1.アウトソーシングとインソーシング
◎アウトソーシング……基本的に企業が不況期にコスト削減を理由にしている場合。この場合、業績の回復により、企業秘密や効率化を重視して内製化への復帰の可能性が有る。従ってアウトソーシング企業も、それまでに自らの事業を一定の規模に成長させ、独立した業界・企業にまで成長させ得るかが勝敗を決めるのでないか。要はある企業で何か新しい変革をしたいという観点からアウトソーシングでできる部分はないかと考えると、受ける方も、出す方もやりやすい。また、アウトソーシングすべき企業の姿勢として、何かを攻めるとか、会社をもっと強くするような攻撃的な目標がまずあって、その代りにある部分が非行率だから外に出すという点が大事で、単にコストのみの比較で考えるべきでない。
◎(インソーシング)…これから起業しようとする企業の部分的役割を担う。しかもその企業のほぼ根幹に係わる職務分野である。 企業の成長とともにその企業により深く係わってくると思われる。ただし吸収合併又は買収の可能性、技術を習得奪取される可能性も有る。相手企業の成長にあった自らの成長やソースの提供が出来るかがカギである。経営コンサルタントはまさにこれに属する。同時に今から起業しようとする企業や、今から発展する企業にとって、如何に有効に外部からの支援を利用するか、その受入れの考え方を持つことが大切だと思う。
2.アウト(イン)ソ−シングベンチャーの原則は
@ 人事であれ経理であれきちんとしたノウハウがあるかどうか
A 即、戦力となりえるか
B それに見合った設備やツールがあるか
C 実際に業務をこなす人材がいるか
D 合理的であること サービスの購買の一元化
E 企業秘密の保持などのシステムが確立していること
10.VBの失敗の多発 ※もともと多産多死の分野である
1.VB倒産の状況 略
2.路線の転換で生き残りをかけたベンチャー 略
3.失敗の特色
70年代前半の第一次VBブームは石油ショックで消滅し、第二次ブームは過剰設備投資などで経営者が自滅していった経過がある。今回の場合は官民がVBを育てようとしているのに、その一翼を担うべき金融機関が姿勢を急変させたのが倒産の原因というのが多い。
米国ではVBが数多く生まれては大半が消えるのを当然と考え、そのダイナミズムが産業を活性化しているといわれている。
米国では倒産に至る前にM&Aや経営者の交代など、窮地を逃れるメカニズムが確立しているのも背景にある。
4.倒産からの教訓
倒産したセイコー製作所(吹きこぼれないナベをヒット商品化した)の社長曰く。 「韓国製をはじめ、安価な類似商品が続出したため、瞬く間に売れ行きが落ちた」 「企業の体力があるうちに見切を付けることが大事」 「不渡りを出す前に事業をたたみ、再挑戦を目指すべきだったが決断できなかった」 「創業段階を過ぎたら起業家が経営を続けるのは間違い」
デジタルテスターのパワーユーザーの社長曰く。 「早い段階で会社を売却するなど別の形で再起を図るべきだった」
自動車用品のグランプリの社長曰く。 「ディスカウント部門に急拡大戦略が、裏目に出た」 「経営者として、どこが間違っていたかを反省して真正面から取り組めば道は開ける」 「拡大一辺倒で、現場をおろそかにしていた」 「再建後は頻繁に店に出向いて店員を直接指導してきた」という。現在は倒産後の5店から10店、居酒屋、カラオケ店など5店に増えているという。
企業の成長段階に応じて経営手法を変えないと危機に陥るという店は共通の意見のようだ。
重要なのはこうした失敗経験や反省を起業家すべての共有財産として、先人の轍を踏まないために、失敗例や難局切り抜けの実例研究に取り組む必要がある。日本ベンチャー学会では「失敗を許す風土の醸成」が提唱されているほどだ。
同時に、企業の成長段階に応じたコンサルタントなどのインナーソウシングを利用することも必要ではないだろうか。
5.VB不況の外的要因
@.株式市場の落ち込みによる公開の困難さ
A.銀行融資態度の急変
B.官の支援に問題 ハード面に偏重した支援姿勢
C.経営者教育の希薄さ
D.インフラコストが高すぎる
11.株式公開を機に事業展開を加速する企業 略
12.ストックオプション(自社株購入権)の役割
1.税制度その他
・行使価格(会社より受けた権利価格)自社株の市場価格が上がった時に、株式取得の権利を行使することによって自社株式を行使価格で取得できる。
例 行使価格 100円 で自社株の市場価格が 150円になったときに100円で取得できる。
・現行税制では行使価格と市場価格の差額が給与とされる。さらに株価がさらに上がり売却価格と行使時の市場価格との差額も別途課税される。しかし権利行使しただけの段階では現金収入はなく、税負担だけが先行することになる。
・通産省はベンチャー企業がストックオプションを導入した場合の特例を設けた
権利行使段階は非課税、株式売却時に申告分離方式でキャピタルゲイン(売却益)を課税する方法。
98年度からストックオプション促進税制
自社株売却時まで課税繰延べ容認(但し大株主は除外)
ベンチャー株を金融機関の保有自由化
通産省はベンチャー投資を促すため金融機関の持株制限を緩和(5%ルールの適用除外)
ただし投資事業組合を通した場合に限る 投資組合は一定の期間に解散することと出資者にベンチャー企業への議決権がないため企業支配に繋がらない
(5%ルール=金融機関は事業会社の発行済み株式を5%(保険会社は10%)以下しか持てない(独占禁止法)
2.はたしてVBに向く制度か。株価変動が激しいなかで
米国では人材流出を防止するのが主眼であった
しかし今後も根付くか?この制度は株高に支えられている
株価が急落すると有能な人材が一気に離散しかねない
株価の下落を押さえるため、自社株を市場から買い戻して消却する企業が多い
ストックオプションは隠れた債務だとの指摘も出始めた
日本では原則として発行済株式の1割までとされているので、今のところ行き過ぎはないとされている。
しかし将来は日本にも米国的な流れが波及くるのか?
13.産学官提携の意義と問題
1.学の役割
・従来の産学提携(産が官の研究成果を利用)とは違い、学から研究成果を持って起業するケースなどが増えている。
・科学者ベンチャーフ奮闘 「めざせ日本版シリコンバレー」とばかりに科学者を担い手とするVB創業ムードが盛り上がっている
・ただし、大学の研究は独創的ですべてが産業界のニーズと合致するとは限らない
各大学の具体例 略
・大学も若年人口の減少のなかで学生の獲得を競いあう時代に入った
・大学が象牙の搭から抜け出し ヒト(研究者)モノ(技術)カネ(基金)を産業振興に振り向ければ学園企業が誕生する時代になる
・その為の条件は学に自由な環境が必要 健全な多元性が必要
2.官の役割
・官はソフト面での支援に重点を置くべき干渉はしない方がよいと思う。
・各地の自治体が、財団法人を相次いで設立したが、指定したVCを通じて投融資を行う投資実績には差がついているのが現状である。
・東京都を除く46道府県で96年度までに出そろった。しかし実績はあまり進んでいない
・「金を用意すればVCを通してVB企業が集り育っていくという自治体の考えの甘さにある」という指摘も多い。
・倒産事例も出てきたなかで、各自治体で見直しというか及び腰になりつつある。
・官の姿勢に器さえ造れば何とかなるのでは、という器優先の育成策に問題がある。
失敗例、成功例 略
・豪華な施設を造ればVB企業が殺到すると考えた官と入居企業の利便性に重点を置いた民の違いを浮き彫りする例も各地にみられる。
・オフィスを豪華にするよりも、管理業務の代行など起業家が求めるサービスを充実させるべきだ。例えば米国では廃止された学校や病院の建物を利用した施設も珍しくないといわれている。
14.VB発展の課題
1.発展の条件 経営者像の確立
横並び意識や集団主義に代表される日本的考え方がネガティブに働いている
望ましい起業家風土をまとめると @主体性をもち、A自己責任で働く個人を確立すること、B異端を認めること、C失敗を許容すること、D自立した個人を結ぶ柔軟なネットワークを作ること
要するに、組織や会社に依存せず自らのキャリアを主体的に形成できる人材が求められている。
2.発展の条件 今後の起業創出の条件づくり
・ストックオプション制度や未公開株の取引開始など制度面での整備をもっと進める
・ばらばらに存在する個々の制度をどう体系付けるかが課題だ
・ベンチャー育成のソフト面での整備
・学生の時から企業の現場を体験できる「インターシップ」制度の導入など企業家養成システムの確立
・大学で、自立人材を育てる教育プログラムを積極的に取入れる
・シリコンバレーでは経営上犯した失敗は「学ぶためのプロセス」として前向きに評価される。日本では失敗が無条件に否定的に考えられるのとは対照的だ
・日本では不言実行が尊ばれるが、シリコンバレーでは言ったことが未達成に終わってもまず積極的に発言することが評価される
こうした価値観の変化がベンチャを育てるべき関係者、団体に求められている。
・大学の研究成果を事業に結び付ける取り組みが重要
・一企業ではできないことでも何社かが集まれば可能なことがある。「群生」することで大きな効果が期待できる
・コンピューターの発達のなかで単純作業や危険な仕事はCPが請負、人間が「人間らしい」仕事に専念できる環境になりつつある。ベンチャー企業の創出もこうした流れの一環だ
3.発展の条件 VBの側の情報開示が不可
・VBがただVCその他の組織に受け身になるのでなく積極的に、財務状況、技術力状況、販売促進状況などを積極的に開示すべきである。
・米国では専門誌がVCの運用成績をもとに投資家への参考情報を提供している例もある。
4.発展の条件 もっとも重要なのは大学だ
・1950年から60年京都はシリコンバレーにも匹敵するベンチャーを輩出している。 京セラ、オムロン、村田製作所、日本電産などちょうどシリコンバレーでスタンフォード大学が果たした役割を京都大学が果たした
・そのためには大学教育の中におけるベンチャー講座を充実すべき
・横並び意識を辞める、健全な「多元性」を根づかせる教育も必要
起業家養成の最大のポイントは個人主義の徹底にある
個人主義は利己主義とは違う 「他者の尊重」を大前提に成り立つ
そこから異端を認めたり、他者の失敗を許容する風土が生まれる
つまり「愛他精神」を備えた個人主義の確立
・企業を分類し整理する学問としてのベンチャー学が必要
米国の大学でも大学でベンチャー講座が初めてできたのが67年になってからだ
5.発展の条件 創業の主役は普通の企業
米国経済が好調の原因に企業が活発に創業していることがいわれる。その結果として雇用の拡大である。
うち中小企業の雇用増加は1810万人と8割を占めている
マイクロソフトやインテルなどのハイテク産業が米国経済のリード役として注目されがちだが、雇用拡大という側面で見るといわば「普通の企業」が主役を担っている。
なぜ米国で創業が活発なのだろうか
@ 30-49歳という働き盛りの起業家予備軍の労働力人口が増えていること。特に女性の労働参加率の高まりである。
A ビジネスチャンスの拡大 大企業のアウトソーシングの進行、女性の労働参加による託児サービスなど個人サービスの需要が増えた
情報通信技術の発展も寄与している
B 官民による創業を支援するシステムが整っていること
日本は米国から何を学ぶべきか
女性の社会進出を促進すること
経済の活性化に本当に寄与する規制緩和によって参入障壁を削減すること。
金融支援を中小企業、創業間際の企業にも充実すること。
コクサルティングの充実
普通の企業の創業にも支援を大きくする
日本に於ける創業支援の議論はハイテク企業に偏りがち
しかし実際に創業する企業の大多数は飲食店や個人向けサービスなど従来型の業種だ 普通の企業の創業を幅広く支援することの 意義を政府、金融機関、個人など幅広いレベルで認識すべき
6.発展の条件 投資から育業へ ベンチャー支援に転機をつくるべき時期
多産多死はもともと当たり前のこととして覚悟してかかることであるが
まず倒産を出さないコンサルティング支援が必要。その為にも経営コンサルタント業界としてVB業界への関わりが必要
同時に倒産して経営者にも再起のルールの確立すべき
15.VBとコンサルタントの役割 VBに対してこそコンサルの出番
1)何をコンサルトするのか
・診断・指導的でコンサルでは意味を持たない
・発想を売るのではなく発想を引き出す媒体
コンサルは占い師ではない 発想屋では専門業界以外には通用しない
・発想を助長する経営資料・経営情報の提供
経営分析をその事業に合った部分に視点を当てて深めること
何を検討したらよいのかが分かるような経営資料
新聞紙誌・テレビ等の情報をこまめに(情報の善し悪しを勝手に判断せずに)集め、あくまでも考える資料とし、鵜呑みにしない習慣をつける
・行動が重い場合は行動の一歩を共に進めること
指導して後は本人まかせというのは不十分
3)企業の発展段階に即したコンサルティングをどうすすめるか
開業前の支援
経営者教育、経営の採算性の点検、立地調査など事前調査、事業計画の作成、許認可の申請・取得、融資の申し込み、法人登記、社会保険など
開業後3年程度までの支援
経理支援、税務支援、経営資料の作成・経営会議の支援、販路の拡大、人材教育の支援、異業種交流等、各種計画・方針の立方など
企業として安定期に入った段階での支援
経営会議の重要性、経営方針の迅速な決定・見直し、業界情報・経済情報への機敏な対応能力の支援、ISO認定取得、企業の組織化、組織化に即した人材の育成等、株式公開の支援など
成熟期での支援
事業の継承問題、組織の活性化、事業の多角化検討、事業展開の支援なと゜
4)多の士業との関係
・他の士業との提携は重要であるが、士業はそもそも関係官庁によって業務領域が規制されていることや、そのため新しいことに挑戦する場合や先例の無いことには慎重な姿勢又は自主規制の体制にはいりがち。
・従って他の士業との提携にも限界がある。
・経営コンサルタントも他士業の基礎的知識は絶対必要である。それがなければ創業時に総合的な支援ができない。
・従って、中小企業の開業時にはコンサルタントが一番重要な役割を演じるべきだ。開業時においては税金や法対策が問題というよりも、経営のノウハウこそが問題である。
・開業しようとする人、又は開業したての起業家にとって総合的なコンサルティングが出来るコンサルタントこそ必要。その世論づくりを私たちはもっとしなければならないと自戒している。
16.終わりに
現在のように、世界恐慌寸前ともいわれる経済状況の中で、既存の組織や考え方に囚われず、しかも次世代に繋がる技術と発想を持ち、雇用の創出に貢献できる、雑草のような企業群の存在がどうしても必要である。もし恐慌になっても、雑草的企業が焼け跡から目をふき、産業の復興に貢献する事だろう。
その為にもベンチャーの起業は、屍を累々と重ねてもやらなければなければならない事業である。もちろん屍を重ねることが目的ではなく、そのなかから必ず大きな大木が 何本も育つという展望をもって取り組むべき事業である。
政府が呼びかけたからとか、自治体がカネをくれるからとかでなく、明日の日本の経済を、そして世界の経済を、憂える立場から敢然と立ち上がるべき事業だと思う。
その成功の一端を経営コンサルタント集団が担うことは、使命感に満ちた崇高な仕事だと思う。そういう仕事を私は取り組みたい。
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