2001. 12.11 藤島公平
さて、政府は今年の4月1日に実施予定でしたペイオフを一年間凍結としていましたが、現在の状況では、来年の4月1日からペイオフの凍結解除を行う予定です。政府内にも凍結の延期を求める声もありますのでまだ不確定要素はありますが、ペイオフ解禁に向けた対策が必要となります。
まずペイオフの内容ですが、
銀行が倒産した場合に
@、平成14年4月1日以降は同一銀行にある(支店が別でも全て合算します)定期性預金は1000万円までと利息以外は預金保険機構が保障しませんので、事実上1000万円を超える部分は債権を放棄せざるを得なくなります。
A、当座預金や普通預金など事業用の決済資金については平成15年4月1日より@と同じ事になります。
B、倒産した銀行に借入債務がある場合は、預金者が希望すればその銀行にある預金は優先的に債務の弁済にあてられます。したがって預金が1000万円以下しかない場合や決済資金としている当座預金や普通預金でも一切手元に返らないことも考えられます。
この「預金者が希望すれば」の部分が曲者で、破綻銀行や破綻銀行の引取り先銀行から「希望の打診」または「希望の押し付け」の可能性まで否定するものではないと思います。以前に国の中小企業向け緊急資金を自行の融資額の穴埋めに使ったというあくどい実績のある銀行もあることですから安心できません。
ただし預金が1000万円以上あった場合にその銀行が破綻した場合は1000万円を超える分と借入金と相殺した方が当然有利です。したがって事態に至った場合に慎重な判断が必要です。
C、外貨預金については預金保険機構の対象でないので一切保障されません。
D、破綻した時に最終的には1000万円までの預金は保護されますが、仮払金として当面支払われる資金は20万円までとなっています。したがって決済資金などが額面上は保証されても実際には当面決済できないことが予想されます。
対 策
@、預金を安全性のより高い銀行の中で分散
A、借入銀行と預金銀行の可能な限りの分離
B、銀行情報については常に敏感であること
C、銀行が破綻した場合に預金と借入金との相殺を簡単に判断しないこと。
などが考えられます。
今年の10,11月の二ヶ月間に全国で21の信用組合、信用金庫が破綻しました。これだけ大量の破綻にもかかわらずマスコミは当局の報道規制でもあるのか、あまり報道していません。新聞に小さく扱われているだけです。
あまり騒ぎすぎて、金融不安を煽るのも問題ですが、細心の注意を払っておく必要があります。