No49.りそな銀行と足利銀行との差は何?

                                               2003. 12. 9  藤島公平

 先日地方銀行の足利銀行が破綻処理された。しかし数ヶ月前のりそな銀行の場合とは様子がだいぶ違っている。破綻に追い込んだことについても、破綻の処理の仕方にしても栃木県知事も含めて現地の怒りをかっている。
 なぜこんなことになったのか、と考えているときに
『経済コラムマガジン』http://www.japanweb.ne.jp/fortune/aqua_data/index.html
が配信しているメールマガジンを読んでなっとくした。つまり公平な基準があるわけではなくその時々の「政治的判断」なるものによってどうにでもされてしまう現状があるということである。
 今回はそのメールマガジンを転載する。

◆足利銀行の破綻処理   http://www.japanweb.ne.jp/fortune/aqua_data/back/2003/eco325.htm

 ◇りそな銀行との比較

 足利銀行に一時国有化の処置がなされた。かなり前から、経営不振が噂になっており、国の管理下に置かれるのは時間の問題と見られていた。ただ処置方法がどのようになるかが注目されていた。りそな銀行のように資本注入だけで済む、いわゆるソフトランディング方式なのか、破綻処理といったハードランディング路線が採られるのか予想が割れていた。結局、足利銀行には、後者の破綻処理が適用された。

 昨年竹中氏が金融担当大臣に就任した当初は、明らかにハードランディング路線を指向していた。ところが経営不振が伝えられていたりそな銀行への対応では、方針を大転換し、実質的に多額の資本注入(2兆円)を行ない、破綻処理を避けた。いわゆるソフトランディング方式への方針変更である。市場はこれを好感し、その後の株価上昇の一因となった。したがって足利銀行についても、同様の処置がなされると関係者が期待したのも無理はない。

 しかしこの期待は裏切られ、足利銀行は破綻処理され、株式は紙屑となった。破綻処理となって国有化されれば、融資先への対応はより厳しくなることは避けられない。取引条件が変更されたり、別の金融機関に融資の肩代わりを要請しなければならないケースも出てくる。またこれまで資本不足解消の増資(99年以降第三者割当増資700億円超)に協力した企業は、取得した株式が無価値となって打撃を受けている。銀行が国有化され、銀行の存続が維持されても、地元経済への悪影響は大きい。

 しかしりそな銀行と足利銀行のケースを比べると、共通している点もある。処置が極めて政治的という所である。しかし政治的であるが、政治家が関与したということではない。むしろ政治家には、今回の措置を事前に知らされてはいなかったという印象である。破綻処理に関して、栃木県知事を始め、地元選出の与野党の国会議員が不満を示している。

    ( 中   略  )

 しかし政治家不在ではあるが、両行の処理の違いには政治的判断・配慮が感じられる。りそな銀行の問題が発覚したのが総裁選の前であり、足利銀行のケースは総選挙の後であった。足利銀行の件が半年前なら結果は違っていたかもしれないと筆者は考える。今年の3月には、株価もバブル崩壊後最安値を這っていた。もし5月にりそな銀行を破綻処理していたなら、株価や経済へのマイナスの影響も大きかったはずである。逆にりそな銀行のケースが総選挙後に問題になっていたなら、ひょっとして足利銀行と同様に破綻処理をされていたとも考えられる。



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