相談内容 最近、起業を考えているなかで会社にしたらどうかな?というような話もでてきましたので、ちょっと教えていただけないでしょうか。
形としては共同経営ではどうかなという案がでてます。こちらのグループは、N関連で、もうひとつのグループは W関連です。
お互いを補完するために、ひとつの会社にしてはどうかという意見がでているですが。(ちなみに、これまでは全く別々に起業をめざしてきたグループです。)
こちらとしては、分野がちがうので、はっきり分ける意味で別々の会計で看板だけ共通のものを持つという形の会社がいいのでは、と考えてるのですが。そういうことは、可能でしょうか?振込先なども、分けることはできるのでしょうか?
それから、共同経営で起業するばあい、特に留意するようなことがあるでしょうか?もしあれば教えてください。
有限を考えているのですが、会社にする場合、費用はどのくらい必要でしょうか? また、取締役と出資者は、権限と責任においてどのような違いがあるのでしょうか?
いろいろ書いてしまいましたが、教えていただけたらと思います。よろしくお願いします。
回 答 相談の内容は@共同経営と協業経営の意味、A有限会社の設立費用と関係者の権限と責任、というふうに整理できると思います。
ただ文面では不明な点は、共同の業種の具体的関連が不明な点がありますが、問い合わせの問題の解決においては具体的業種は関係があまりないと思われますので、業種に関係なく説明していきます。
@の問題ですが、共同経営とは、抽象的には経営の全てに対して共同の権限と責任を持つということです。しかし、主観的には責任者などを決めていると思っていても、取引先などの対外の関係者に責任の所在を明らかにすることに自動的なるわけではありません。
経営をする場合、その経営主体の責任者を明らかにしなければなりませんし、収入の帰属が誰なのかも明確にしなければ課税関係で混乱が生じます。従って一般的には共同化する場合、法人化することによって共同経営の責任者(複数代表も可能です)を対外的に明確にして営業取引の責任をはっきりさせることになりますし、収入の帰属を法人格そのものとすることで課税関係も解決しています。
つぎに異業種が共同化できるのかということですが、事業目的が違った分野があっても、法人の定款の目的に明記されていれば、同一法人として経営はできますのでとりあえず問題はありません。
ただし、それぞれの事業が、並列的な関係において分野別に独立採算で経理をすることは可能ですが、それぞれの分野で発生した損益は決算期においては合計されて課税対象となります。したがって独立採算といっても、結果として発生する法人全体の利益又は損失に対して責任問題が出てきます。
分野ごとに経営成績も違うでしょうし、それに対する費用、例えば役員報酬や給与の決め方によって使い方も違ってくるでしょうから、その結果として生まれる損益も違ってきます。それに対する分野間の責任のルールを明確にしておかないと不満やトラブルの原因にもなりかねません。
いずれにしても共同で経営する場合、独立の会計といえどもお互いにガラス張りにして明瞭になるようにすること、それぞれの経営方針について事前に意思一致させておくことが大切です。その場合それぞれの代表者格の人のリーダーシップが一番問われるところになります。
次にAについてですが
有限会社の設立費用は、定款の認証や資本金の保管証明費用、登記の際の登録免許税、代表印の作成など、実費だけで20万円程度はみておいた方が良いと思います。それ以外に行政書士や司法書士に依頼する場合は別途報酬額が必要になります。それに有限会社は資本金(出資金)300万円以上が必要ですから、その資金をどう集めるかも大切です。
関係者の権限と責任についてですが、
出資者は社員総会(株式会社でいうところの株主総会にあたります)において出資額に応じて採決権があります。しかし経営の責任については出資額の範囲でとればよいということですから、もし倒産となれば出資金についてあきらめればよい程度になります。
それに対して、取締役となれば連帯して会社の経営に対して責任が生じます。したがって債務の履行などについて、法人がそれを怠る事態が生じた場合は、取締役個人の責任がついてきます。
取締役会ではその人の出資額とは関係なく同等の権限がありますが、もし意見がまとまらなかった場合は社員総会にかけることになるでしょうから、結局は出資額が大きい取締役の決定権限が大きくなることになります。
ちなみに出資者でなくとも社員総会で認められれば取締役になることはできます。
以上とりあえずの回答です。もっと詳細については別途ご質問ください。