相談内容 4月に社長に就任し、経営理念をどう表現するか、どう社内に浸透していくか、に腐心しております。
実は、当社の「○◎○」の名前がとても気に入っていますので、それをそのまま経営理念に使ってしまおうかと思っております。
会社の存在意義というのは、社会貢献だと思っています。二宮尊徳翁の「たらいの水」の教えにもあるように、相手に喜んでもらう実践することによって必ず帰ってくると思います。
仕事や人間関係において、お客様や相手に喜んでもらうことを考え実行すること、そして喜んでいただいたことが自分の喜びである、という「善循環」により、会社も繁栄し社員も成長するのだ、という意味で、「○◎カンパニー」と表現しようかと思っています。
語呂も良いし、私の思いにすごくピッタリフィットするので、気に入っています。
ご意見お聞かせください。
アドバイス さて、新社長として経営理念の確立と社内への浸透に腐心しているということですが、
経営理念とは、私が言うまでもなく会社が何を目的とし、その為に何をするのかを分かりやすく、しかも端的に表現したものです。
では会社の目的とは何か、
単純に言えば経営の継続(ゴーイングコンサーン)によって利益を上げて、会社の関係者(経営者、従業員、取引先など)の生活の維持・向上と資産形成による将来の保障に貢献するのが一番の目的です。
この点はきれい事でなく絶対的な目的です。
しかし、ただそれだけでは事業目的に関係なくすべての会社に係わることになります。
そこで出てくるのが事業目的についての理念化です。
その事業を日々営むことが自分達にとってどういう意味があるのか。また世間にとって(社会にとって)どういう意味があるのか。
この点は自分の会社を他の多くの会社とを区別する特徴となるところです。またそれが出せなければ他との差別化は出来ないということになります。
「○◎○」からとった「○◎カンパニー」の表現はとても良いと思います。○○の◎を造って社会へ貢献する会社ということですね。
「○◎カンパニー」を「○○」と「その◎」と分けると、「○○」は過程や結果であり、「その◎」は会社や経営者や従業員等の構えや姿勢、考え方や技術水準など経営の基本となるものと分けて考えればもっと深くて良い理念が出来そうですね。
それと経営理念は会社の中だけで満足できるものではなく、社会へ向けて御社の構えを示すものですから、実行することを前提として作るということを徹底することも必要だと思います。
そこで問題は、御社にとって「○○」とはなにか。誰にとっての「○○」なのか。また社員が「○○」をどう理解するか、です。
「○○」の中には前述した利益をあげることも含まれるでしょうし、社会に役立つ製品を提供することで「○○」を得られるでしょうし、その為に会社が一体感を持って取り組めるのも「○○」でしょう。
その部分は結論的なものを急いで出すようなことをせず、また社長が多くを語らず、社員に考えさせることから理念化していく手法をとったら如何でしょうか。
社長自ら「○◎カンパニー」というスローガンを提示し、その中身を皆で検討し整理し最終的にスローガンと理念とを一体化させることです。
普通は、個々の具体的目的や考えなどを寄せ合い、それを純化することで理念化を図るのが多いのですが、御社のように先ずスローガンからスタートしてみるのもよいのではないでしょうか。
いずれにしても、経営理念にしても経営方針・計画にしても、絵に描いた餅にしないためには、関係者の総意で積み上げていく過程がなければならないと思います。
よく棚ざらしになるケースは、経営者だけで考えて皆に訓示をたれるタイプです。それを防ぐには関係者の心を集めて創り上げる過程が必要です。
その時に、漠然とした中から検討するのではなく、社長の提示する「○◎カンパニー」からスタートして、皆で「そもそもそれは何」というところから始まって最終的には「○◎カンパニー」に収斂する道だと思います。
健闘をお祈りしています。