相談内容 協同組合の事業の中に金融事業があり、組合員に対する融資を行っております。消費金銭貸借証書には、金額に応じて印紙を貼っております。
協同組合とは別に組合員だけで組織する「組合員会」という任意組織を作り、緊急時に組合員に融資が出来るように組合員が毎月積立をしています。今回この組合員会からある組合員に対して融資をすることになりましたが、このような任意組織と金銭貸借証書を結ぶ場合でも印紙は必要なのでしょうか?
宜しくお願いします。
回 答 さて、金銭消費貸借証書への印紙の貼付の必要性についてですが、印紙税法の第五条に「非課税文書」というのがあって、
その第一項は非課税金額と内容について説明しています。その中でいわゆる「領収書」の規定にあたる第一表の十七のところの下欄に、「営業に関しない受取書」という部分があります。
これは団体の構成員がそれぞれ定款や申し合わせの定めに従って金を出し合って、一定の目的を持ってその構成員の為や団体の目的のために消費することを定款で定めたような非営利の団体が集める会費や預かり書を指しています。
貴団体の毎月の積立金が運用益を期待したものでなく、利息などの将来の利益を約束されたものでなければ、その積立金の「預かり書」には印紙の貼付の必要はありません。しかし運用益が期待されて出し合う金額であれば一般にいう頼母子講とおなじことになりますので、印紙の対象になります。
また、「融資」というのが「預かり金の返金」にあたるものであれば印紙の対象にはなりません。
しかし、文面の印象では緊急時の助け合いとはいえど、一定の金利を約束した融資の様に受け取れますが、その場合は一般の取引と変わりませんので印紙の貼付が必要になります。
また同条第二項で「国又は地方公共団体又別表二に掲げる者が作成した文書」ととなっていますが、その表では各種法律で定められた公益法人が挙げられており、これらの団体の作成した文書は全て非課税文書とされるということです。しかし任意団体は対象でありません。
また同条第三項で「別表三の上欄に掲げる文書で、同表の下欄に掲げる者が作成したもの」となっています。その別表三の中には、これも各種法律で定められた公益団体がその構成員との間に交わす特定された文書については非課税とされています。ここでも任意団体については対象となっていません。
つまり任意の組織とその構成員との間とはいえ、通常の融資契約 (つまり預かり金の返済ではない) は、通常の取引契約と見なされますので、当然に印紙を貼付する必要があることになります。