相談内容 平成16年4月1日から消費税の扱いについて「総額表示」になるということですが、領収書などの関係書類の書式はどうなるのでしょうか。
回 答 結論から申しますと4月1日からの消費税の「総額表示」については神経質になる必要はありません。
今年4月1日から、商品及びサービスの価格の表示を消費税込みの「総額表示」にすることが義務付けられることとなっています。
このことで表示方法や経理処理の方法について不安に感じている会社があると思います。また「この機会に」ということで、各種のソフト関連の会社から機能アップということで「営業攻勢」が盛んにかけられているようです。
そもそも今回政府が「総額表示」方式を取り入れた理由は
@ 消費者が、税抜価格の表示価格ではレジでいくらの現金の用意が必要なのか不安になるということから消費購買力にマイナス要因となるという理由
A 将来、消費税率を7%、10%と引き上げた場合に消費税額に対する抵抗感を今のうちから薄めておこうという思惑?
によると思われます。
ここで大事な点は、「表示価格」ということです。今回の「義務付け」は、商取引をする前の商品及びサービスの価格の表示の仕方を問題にしているのです。消費者が、購買や契約をしようとする段階で誤りない判断ができるような価格の表示がされることが目的ですから、商取引が成立した後の本体価格と消費税との表現の仕方は従来の内税方式によるものと変わりがありません。
ということは、消費者が購買や契約を判断する材料となる、値札とかメニュー、契約書、見積書での表示価格が消費税込みの「総額表示」になることが求められているのであって、取引成立後の納品書、請求書、領収書は従来と同じ仕方でも問題はないことになります。
ただし、表示方法に乱れがあったとしても罰則はありません。どちらかというと「努力目標」ということになります。消費者心理への対応は慎重であるべきですが、いたずらに事務量や経費を増やすような「対処」は特に急ぐ必要はありません。
会計処理の方法
会計処理は、今後益々税抜処理が求められています。ちなみに平成16年4月1日以降に計算期間が開始する事業年度から、課税売上5,000万円以上で簡易課税は選択できなくなります。つまりほとんどの企業が「原則課税」(「一般課税」とか「本則課税」ともいう) になりますから、おのずと税抜経理処理が求められます。
販売価格では税込価格での表示を義務付け、会計処理では税抜処理を求めるという矛盾したことになります。
いずれにしても会計処理においては税抜処理が求められますから、取引先への親切として従来どおり税抜価格の表示と消費税の別記は必要だと思います。
レジの処理は、店内商品の価格がすべて税込価格になっているのであれば、レジを「内税」処理に切り替えればよいことになります。
いずれにしても神経質になって、不要不急の費用や労力をかけないことが大切です。